イタリアの橋散歩 フィレンツェ(FIRENZE  NO.02
────────────────────────────────────────

橋名:ヴェッキオ橋(PONTE VECCHIO



 ローマ時代にはフィレンツェを流れるアルノ川では唯一の橋であり、その名が示すようにフィレンツェで最も古い橋として知られている。(ヴェッキオとは「古い」の意である。)また、この橋が架橋されるすこし前に、川沿いにヴェッキオ宮殿というフィレンツェ共和国時代の政庁舎が建てられたので、この宮殿の名前をそのまま付けたとも考えられる。
 この橋は、ローマに栄えたカッシア街道上にあり、アルノ川の最も狭くなった場所に架けられていたにもかかわらず、崩壊と再建を繰り返していた。そして戦火の被害は免れたものの、1333年の大洪水によって、とうとう2つの橋脚を残して破壊されてしまった。
 1354年タデオ・ガッディは、これまでの5つのアーチの構造に替えて3つのアーチの構造で橋を再建することとし、以前のものより橋幅も広く、より堅牢に造られた。形状も、これまでの伝統的なアーチとは大分違って偏平な、欠円アーチからなるものであった。
 こうして再建されたヴェッキオ橋には、16世紀頃から、橋上の両側に金銀細工店等の商店が並ぶようになり、大変栄えた。現在では、橋上だけでは足りずに橋からはみ出して増築されるまでになっている。両側にはぎっしりと商店が並び、橋上を歩いていても川の景色は見ることが出来ない。ただ橋の中央付近だけは開放されて、通行人の憩い場となっている。こうして橋としての機能だけでなく街道、あるいは市場、広場としての機能までも持ち合わせるようになったヴェッキオ橋は、アルノ川両岸の生活圏を結び付ける重要な橋となり、さらに点在する商業地域を補強する役割を担っている。
 更に商店の階上には、ヴェッキオ宮殿とピッティ宮殿を結ぶためにヴェザ−リによって建設されたヴェザ−リ回廊が付けられており、この橋に独特のアクセントを与えている。
 1354年に再建されてからは、崩壊することなく、その姿を現在に至るまで維持している。

【データ】 [完成]完成年不明
【最寄り駅】
【周辺の名所】ウフィッツィ美術館

────────────────────────────────────────
| 戻る | 地図 | 次へ |